薬品や洗剤での手荒れについて

手荒れは主婦湿疹といわれているように、主婦に多い皮膚疾患です。その他看護師や厨房で働く人など薬剤や洗剤を手で扱う人に多いようです。

手荒れの原因としては

①仕事中の手洗いは、十分な時間を取れないため、どうしても薬品や洗剤の残留成分があり、その成分で炎症をおこしている。十分に落としきれていない。

②頻回に手洗いをするため、手の本来の保護膜(油やその他免疫成分を含んだ分泌物+皮膚の常在細菌叢)がはがれてしまい、保護膜がなくなった皮膚に直接薬品が触れ、免疫系が異物に反応し炎症を起こしてしまう。

③仕事が忙しくて心身ともに疲れている時、時間がなくて食事の時間が不規則だったり、食事の内容が偏っていたり、外食に頼っている状態など腸内細菌の状態が変化し体の抵抗力が落ちている時。体の一部としての皮膚も弱っているため。

④その他

対策として

A:①と②は相反する事柄を含んでいますが、手袋などを使用することで、ある程度は解決できる問題です。ただ手袋も内部が蒸れてふやけて皮膚が弱ってしまう部分もありますし、仕事の内容によっては手袋は感覚を鈍くするので、つけていない人が多いようです。

B:次の対策としてはまず、仕事の合間の時間がある時に十分に手洗いをし(水道の水だけで十分です)、その後消毒薬や防腐剤など化学薬品をできるだけ少なくした(できれば含まない)保湿剤(ワセリン、馬油など)を十分に塗布して、乾燥を防止して皮膚を休めておく。特に就寝前にそれを行なっておくとより効果的です。

C:③に対しては当たり前のようですが、それぞれの工夫で疲れをとったり、食生活を戻したりして、体力を回復させておくことでしょうか。食生活をちゃんとして、心身ともにストレスを減らした生活をおくるだけで、皮膚も含め、体の調子はかなり良くなります。漢方や鍼灸治療も併用することも効果的です。

D:手荒れに関しては、ひどい状態の時は医師が処方するステロイド軟膏や抗生物質や保湿剤の軟膏を上手に使えば一時的には軽快させることはできますが、仕事のなかで今までと同じやり方を繰り返していると、また同じような状態となります。長期間医療用の軟膏を繰り返し使用していると、軟膏の副作用が表に出てくるようになります。初回だけの治療として頼るか、最終手段と考えておいた方がいいと思います。

手荒れで困っている人は多いのですが、なかなか良くならずに悩んでいる方が多いようです。

根本的な対策は、体調を良くして皮膚の状態をいい状態に保ち、できるだけ薬品や洗剤を使用しないようにすることですが、現実の生活のなかではそれを完全に実行するのはなかなか大変なようです。

日常生活の改善とともに、鍼灸治療もかなり効果がありますから、ぜひ試されてみてください。

 

医療相談・健康相談担当

医師  平田 修