東洋医学では、鍼灸治療などの後に一時的に出現する好転反応のことを、「瞑眩 (めんげん)」と呼びます。
身体の血や気が巡りはじめると、滞っていたものが流れ、身体が不要と感じるものを排出しようとします。
例えば、皮膚から排出されれば、湿疹やできものができたり、汗をかいたりもします。
便や尿で排出されれば、下痢をしたり、尿の量が増えたり。
炎症がおきている箇所は血液が集まり細胞が活発に動き出しますので、治癒の過程で痛みや重だるさを感じられる方もいます。
鍼をうったときの「ひびき」重たい感じ、だるいかんじ、電気が走る感じなど、独特な感覚が残る場合もあります。
瞑眩はすぐに治まる場合もあれば、次の日に出てきたり、治まるのに数日かかったりもします。
症状が重たい方や敏感な方はより強く感じられているように思います。
瞑眩が治まるまでつらい場合もありますが、身体が変化し始めた兆候で、これから良くなっていくというサインでもあります。
治療回数を重ねるごとに身体の巡りが良くなっていきますので、最初感じていた重だるい感じは軽くなり、心身のすっきり感やかるさに変化していかれる方もいます。
また、治療後の重だるい感じは身体がリラックスしている状態で、お休みしてくださいという身体の声でもありますので、
治療後はできればゆっくりと休んでいただくことをおすすめしております。
鍼灸を初めて体験される方も多く、初めての感覚で驚かれる方もいらしゃいますので、今日は瞑眩について少しだけご紹介させていただきました。
鍼灸師 平田葵
◇昨年の6/28にのせた記事ですが、質問を受けることが多いため再投稿しました。